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12.7.

鹿島田真希「冥土めぐり」を読む。

スラスラ〜っと読めて、2日ほどで読んだ。読みやすい、というのは立派な魅力のひとつだと思っている。

内容としては、ひたすら愚痴をつぶやいているかのような独白と回想。ただただ過去を思い出してブルーになっているいわゆる「悲劇のヒロイン」のスタイルは、人を選ぶとは思う。ただ、丁寧な筆致と、余計な説明はしない贅肉の無さに助けられドンドンと読み進められる。ただ、後半、過去の回想から放たれ自分の今の状況を受け入れ出すところから途端に読むのが重くなってくる。これは不思議な感覚だった。あれ?急につまらなくなった?と思うほどだった。結局、うわぁ落ちるなぁというブルーな愚痴が、気持ち良かったのかもしれない。これがどうなっていくのか、というところにただひたすらラストへ読み進める原動力があったのかもしれない。

だからこそ、後半からラストは少し拍子抜けするところがあった。

最後まで救いのない物語や、別に何かが良くなったり変わるわけではない話などは、結構好きなのだけれど、それにしてはヤマが無いという印象は拭いきれなかった。